咳が止まらない大人の気管支喘息

喘息と聞くと、子どもの病気というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、大人になってから初めて気管支喘息を発症するケースも決して珍しくないのです。風邪をひいた後や、季節の変わり目に咳だけがいつまでも取れないなどの症状から始まることがよくあります。大人の喘息はダニやホコリ、ペットの毛といったアレルギーが原因の場合もあれば、ストレスや過労、気候の変化などはっきりとした原因がわからないまま発症することもあります。

気管支喘失とは、空気の通り道である気道が慢性的に炎症を起こしている状態です。炎症によって気道が敏感になっているため、わずかな刺激でも気道が狭くなって咳き込んだり、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という特徴的な音(喘鳴)がしたり、息苦しくなったりする発作が起こります。発作は夜間や早朝に起こりやすく、睡眠を妨げられることもあります。重い発作が続くと呼吸が非常に苦しくなり、命に関わることもあるため、決して軽く考えてはいけません。

現在の喘息治療の主役は、気道の炎症を抑える吸入薬です。毎日決まった回数、吸入薬を使うことで気道の炎症をコントロールし、発作が起こりにくい状態を維持することが治療の目標となります。症状が良くなるとつい薬をやめてしまいがちですが、それは表面的な症状が治まっているだけで気道の炎症がなくなったわけではありません。自己判断で治療を中断すると再び症状が悪化し、大きな発作を引き起こすきっかけになります。喘息は症状がないときでも根気強く治療を続け、上手にコントロールしていくことが何よりも大切です。